ツインTフィルタ発振回路 イメージで理解する

ツインTと呼ばれる回路があります。

何かすごい技をもっていそうな名前ですが、特定の周波数だけを利用したいときに使われるフィルタです。

また正帰還のラインにこのフィルタを入れたツインT発振回路もあります。

その動作原理について自身も詳しく説明を受けたことや、詳しく書いている本を見たりした事が無いので、なるべくわかりやすくイメージを重視して紐解きたいと思います。

厳密さはさておいてまずはイメージで・・・・


図1回路はツインT発振回路で、約1kHzで発振します。

図の赤枠の部分がキーとなるツインTの部分です。


ツインTフィルタは文字通りT型の回路が並列に並んでいます。

このそれぞれの特性を見ればヒントが見えてくるはずです。

ツインTフィルタを一つ一つのTに分解し、それぞれのTをAC解析して周波数特性を見てみます。

まずはT1部分、図2にその回路を示します。

周波数特性は図3のようになりました。明らかなハイパスフィルターです。



そしてT2 図4にその回路と図5に周波数特性を示します。

今度はローパスフィルターの形をしています。

この図からわかるように、ハイパスフィルターとローパスフィルタを重ね合わせたものが 、

ツインTフィルタであることがわかります。

このような周波数特性の異なる2つのフィルタ(ハイパスフィルターとローパスフィルタ)を重ね合わせ(結合させた)のがツインT回路で周波数特性は図7のようにになります。

ハイパスフィルタとローパスフィルタを重ねたようになっているでしょ

谷間の周波数のちょうど1KHzのあたりは

どちらのTフィルタもある程度通過させやすいようになっており

2つの重ね合わせにより最終的に1kHzがもっとも通過しやすいというわけです。







トランジスタ食堂

「トランジスタ回路をを料理するように素材を生かして設計したい」、そんな夢に一歩でも近づこうとする技術屋の奮闘記 by TechLABO