オペアンプを使った差動合成の解説

今回はトランジスタを使ったか回路ではなく、オペアンプ回路ですが

よく使う回路なので差動合成について説明します。


差動合成回路は図1のような回路です。

この回路は正相増幅回路と反転増幅回路が合わさったような回路ですね。

図1


V1 V2はお互い差動信号となっており出力にはこれらが合成された信号が出力されます。

この回路の出力が合成されることを「重ねの理」をつかって数式を使って確認していきましょう。

重ねの理では電圧源をショートし電流源を開放してそれぞれの信号源1つ1つについて計算します。


まず反転入力から考えます。

反転入力以外の入力信号の電圧源をショートし図2のようにします。

図2

するとこれは、単純な反転増幅回路なので出力は

となります。



今度は正相入力側を考えるため反転入力側の電圧源をショートします。

図3


正相側の入力はまず抵抗R1,R2で分圧されそれが正相増幅器の入力となるため

となります。

出力はそれぞれの場合の重ね合わせですから、それぞれ足し合わせて、次の式のようになります。

ここで

という条件で抵抗値を決めてやると、

(3)式は

6式の右辺に(V2-V1)とありますが、V1は反転した逆相入力信号なので
V2とV1は足し合わされることになります。
その増幅度はR4/R3で決まるというわけです。




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